
2010年9月4日
少年法が今日のように社会的トッピックになったのは,1997年の神戸連続殺傷事件(いわゆる酒鬼薔薇事件)以来といっていいでしょう.この事件以後,少年犯罪の激増・低年齢化・凶悪化しているという認識が広がりをみせたのです.
今の少年法による少年犯罪の処遇がアメリカやヨーロッパ諸国に比べ軽すぎるので,少年犯罪が激増しているのだという意見が国民的な支持を得て2000年に少年法は法改正されました.少年法を厳罰化することによって,少年犯罪の増加・低年齢化・凶悪化をを防ぐことができるだろうと考えられたのです.さらに,一層の厳罰化への少年法改正案がいま問題となっています.
しかし,少年法の厳罰化で少年犯罪は減少するのでしょうか.法務省から出版される「犯罪白書」によると少年法改正の前後で,少年犯罪の増減はほとんどありません.また,昔と比べて少年犯罪が増加したり低年齢化しているわけでは無いという統計がでています.
少年犯罪の激増というのはメディア側の誇張の面があるようです.少年法を厳罰化しても少年犯罪数が変わらないのは,少年法という法律を知らない子供がほとんどだからです.たしかに,厳罰化は被害者感情には沿ったものとなります.しかし,犯罪を犯した少年の更生を真剣に考えるなら,社会復帰した少年をどう受け入れていくかという仕組みづくりも考えた少年法でなければならないと考えます.

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